東天紅鶏

(とうてんこうどり)
📍 高知県 南国市📦 その他🎭 文化🏯 歴史

【概要】

高知県原産の東天紅鶏は、赤褐色の美しい羽色と長い尾羽を持つ。その鳴き声は高く澄んでおり、暁を告げる「東天紅」の名にふさわしい。国の天然記念物に指定されており、尾長鶏との交配史も持つ。

【歴史】

東天紅鶏は高知県を原産とする長鳴鶏で、高知県南国市などの土佐一帯で古くから飼われてきたと伝えられます。同じ土佐生まれのオナガドリと起源を同じくすると考えられ、姿かたちが似るうえ遺伝的にも近縁であることが確かめられています。一つの品種として公認されたのは大正8年(1919年)に中央畜産会が発行した家禽標準からで、昭和11年(1936年)には国の天然記念物に指定されました。

【特徴】

東天紅鶏という名は、夜明けに東の空が紅く染まるころ美しい声で長く鳴く習性に由来すると伝わります。単冠で羽色は赤褐色を基調とし、雄はおよそ二千二百五十グラム、雌はおよそ千八百グラムと、中型ながら均整のとれた体つきをしています。一息で十秒から十五秒、長い個体では二十秒を超えて鳴き続け、澄んだ高い音色が長く余韻を引く点が身上とされ、古くから瑞鳥の声と讃えられてきました。

【見どころ】

愛好家の間では鳴き声の長さや音色、声量を競う鳴き合わせ会が各地で開かれ、東天紅鶏はその主役として大切に育てられています。高知県南国市にある長尾鶏センターでは、近縁のオナガドリを止箱と呼ばれる細長い飼育箱のまま間近に見学でき、土佐に根づいた鶏の文化に触れられます。天然記念物であるため飼育羽数は限られ、愛好家の手で系統が丁寧に守り継がれ、雛の育成にも細やかな配慮が払われています。

【トリビア】

土佐では古くから鶏を飼うことが盛んで、東天紅鶏のほかにも尾羽が伸び続けるオナガドリや、闘鶏に用いられた軍鶏など、個性的な品種がいくつも生み出されてきました。長く鳴く鶏は夜明けを告げる縁起のよい鳥として珍重され、その声を競う文化が武士や町人の間に根づいたと伝わります。今日では県を代表する天然記念物として、保存会や愛好家の活動が地道に続けられ、次の世代へ受け継がれています。

📅 最終更新: 2026/9/6
東天紅鶏
※画像はAIによって生成されたイメージ画像です