【概要】
日本人の死因第1位。遺伝子変異により異常な細胞が増殖し、周囲の組織を破壊したり転移したりする病気。部位別では肺、大腸、胃などが代表的。国立がん研究センター(東京)などが中心となり、がんゲノム医療や免疫療法などの最先端研究と治療が進められている。
【歴史】
悪性新生物(がん)は、1981年に脳血管疾患を抜いて日本人の死因の第1位となり、以来2024年まで44年連続で首位を占め続けています。厚生省は1950年代から加齢に伴って増える病として「成人病」の語を用い、がん・心疾患・脳卒中を三大成人病と呼びました。1996年には日々の暮らし方の関与が重視され、「生活習慣病」へと呼称が改められています。
【特徴】
細胞の遺伝子が傷つくことで無秩序に増殖し、周囲の正常な組織を壊しながら、血液やリンパの流れに乗って他の臓器へ転移する病気です。2024年の人口動態統計では死亡数が約38万4千人にのぼり、死亡総数の23.9パーセントを占めました。喫煙や飲酒、食生活の偏り、運動不足に加え、肝炎ウイルスやピロリ菌の感染など、生活習慣と環境の要因が深く関わることが分かっています。
【見どころ】
がん医療の中核を担うのが、東京都中央区にある国立がん研究センターです。1962年に国立がんセンターとして築地に開設され、中央病院と研究所を擁して、がんゲノム医療や免疫チェックポイント阻害薬をはじめとする最先端の研究と診療を牽引してきました。同センターが公表する統計や情報サイトは、患者や家族が信頼できる知識を得るための拠り所として広く利用されています。
【トリビア】
悪性新生物という呼び名は、腫瘍を意味する新生物のうち、転移や浸潤を起こす性質を持つものを指す医学用語です。上皮から生じるものを癌腫、骨や筋肉など非上皮から生じるものを肉腫と呼び分けます。国は胃・肺・大腸・乳房・子宮頸部の五種類を対策型の検診として推奨しており、自覚症状のない早い段階で見つけることが治る確率を高める鍵とされています。

