湖東三山は、琵琶湖の東、鈴鹿山脈の西の麓に南北に並ぶ天台宗の三つの古刹、西明寺・金剛輪寺・百済寺をまとめた呼び名です。北から甲良町、愛荘町、東近江市と続きます。室町時代にはほかの二寺を加えて湖東五山とも呼ばれましたが、戦乱や焼き討ちを経て、広い寺域と紅葉で名高いこの三寺の名が残ったとされます。名神高速道路には、その名を冠した湖東三山スマートインターチェンジも設けられています。
A.三寺とも滋賀県にあり、琵琶湖の東、鈴鹿山脈の西の麓に南北に並んでいます。北から西明寺が甲良町、金剛輪寺が愛荘町、百済寺が東近江市にあります。直線距離では西明寺と金剛輪寺が約2km、金剛輪寺と百済寺が約4km、西明寺と百済寺が約6kmです。
A.伝わる創建の年で比べると百済寺が最も古く、推古天皇14年(606年)に聖徳太子が建てたと伝えられます。金剛輪寺は天平13年(741年)に行基が、西明寺は承和元年(834年)に三修上人が開いたと伝えられます。百済寺は近江でも最古級の寺とされています。
A.寺によって明暗が分かれました。西明寺は僧たちが坊舎に火を放って全山が燃えたように見せかけ、本堂と三重塔が難を逃れたと語り継がれます。金剛輪寺も本堂や三重塔、二天門が焼失を免れました。一方、百済寺は1573年に焼き討ちされて伽藍のほとんどを失い、江戸時代に再建されました。
A.西明寺の本堂と三重塔、金剛輪寺の本堂「大悲閣」が国宝です。西明寺の二つはどちらも鎌倉時代の建築で、昭和27年(1952年)にそろって国宝に指定されました。大悲閣は南北朝時代から室町時代の初めにかけて建てられたとみられる七間四方の仏堂です。百済寺の本堂は重要文化財に指定されています。
A.三寺とも紅葉で名高く、それぞれに趣があります。金剛輪寺の真紅の紅葉は血染めのもみじと呼ばれ、見頃は例年11月中旬から下旬です。西明寺は境内におよそ1000本のもみじがあるといわれ、晩秋には不断桜の花と紅葉を同じ景色で眺められることがあります。百済寺では喜見院の庭の池のまわりが赤や黄に色づきます。