伊予の三湯は、愛媛県のなかでもとりわけ古い歴史をもつ三つの湯を指す呼び名で、松山市の道後温泉、今治市の鈍川温泉、西条市の本谷温泉が数えられるとされます。いずれも古代や中世にさかのぼる伝承を伝え、藩政の時代には湯治場としてにぎわいました。町なかで外湯の文化を育てた道後、渓谷の静けさに包まれた鈍川、山あいの素朴さを残す本谷と、同じ伊予の湯でも表情はそれぞれ大きく異なります。
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A.同じ伊予の湯でも表情は大きく異なります。松山市の道後温泉は町なかで外湯の文化を育てた温泉、今治市の鈍川温泉は渓谷の静けさに包まれた温泉、西条市の本谷温泉は山あいの素朴さを残す温泉です。藩政の時代には、いずれも湯治場としてにぎわいました。
A.三湯はいずれも古代や中世にさかのぼる伝承を伝えています。道後温泉は『日本書紀』や『万葉集』にも登場し、聖徳太子の来浴伝説が残ります。鈍川温泉は奈良時代に見つかったと伝わり、本谷温泉には舒明天皇や斉明天皇が入湯したという伝承があります。
A.三湯はいずれも美人の湯として親しまれています。道後温泉はアルカリ性単純温泉で肌あたりがやわらかく、鈍川温泉はアルカリ性の冷鉱泉でぬるりと絹のような肌ざわりです。本谷温泉はアルカリ性の単純温泉で、源泉の温度が低いため、鈍川温泉と同じく加温したうえで湯船に注いでいます。
A.鈍川温泉と本谷温泉は、山あいの季節の景色で知られます。鈍川温泉では秋に鈍川渓谷を埋める紅葉を眺めるのが定番です。本谷温泉では春に谷筋を彩る桜、秋に山肌を染める紅葉が湯上がりの目を楽しませ、夏は川風が抜けて涼やかです。
A.三湯はすべて愛媛県にあります。直線距離で道後温泉から鈍川温泉と本谷温泉まではそれぞれ約20km、鈍川温泉と本谷温泉のあいだは約10kmです。本谷温泉は三湯のなかで最も人里離れた雰囲気で、細い谷道をたどって上っていく道中も楽しみになっています。