【概要】
1880年設立の大阪商業講習所を起源とし、1901年に市立大阪高等商業学校として発足。商都・大阪の実学を重視する伝統を受け継ぎ、都市問題や経済学の研究で独自の実績を築きました。現在は大阪公立大学の一部となっています。
【歴史】
大阪高等商業学校(現・大阪公立大学)の源流は、1880年に五代友厚らの尽力で開かれた大阪商業講習所にさかのぼります。府立、そして市立の商業学校の時代を経て、1901年に市立大阪高等商業学校として発足しました。1928年には市長・関一の主導で全国初の市立大学である大阪商科大学へ昇格し、戦後の大阪市立大学を経て、2022年に大阪府立大学と統合して大阪公立大学となりました。
【特徴】
日本三高商のうち、大阪高等商業学校だけは国ではなく市が設けた学校であり、商都大阪の実業界と密接に結びついてきた点に大きな特色があります。市長の関一は大学を「大都市に必要な精神文化の中心機関」と位置づけ、都市とともに歩むという学風を根づかせました。商家の子弟を数多く受け入れ、簿記や実務を重んじる教育によって、大阪の商社や中小企業を支える担い手を育て続けました。
【見どころ】
大阪府大阪市にある杉本キャンパスは、大阪商科大学の校地として1933年から35年にかけて整えられました。シンボルの1号館は1934年の竣工で、国の登録有形文化財に登録され、時計塔をいただく姿がキャンパスの象徴として親しまれています。2025年には大阪城の東側に「知の森」を掲げる森之宮キャンパスが開設され、大阪高等商業学校以来の伝統は新しい拠点にも受け継がれています。
【トリビア】
一橋大学、神戸大学、大阪公立大学の間では、高等商業学校の時代から続く対抗戦「三商大戦」が今も行われ、各校の運動部が持ち回りで熱戦を繰り広げています。一方で大阪商科大学は昭和戦時下に「大阪商大事件」と呼ばれる思想弾圧を受け、多くの学生や教員が検挙されるという苦い歴史も背負っています。前身の大阪市立大学は「市大」の愛称で呼ばれ、今も卒業生に親しまれています。

