【概要】
おはらい町は三重県伊勢市、伊勢神宮内宮の宇治橋の前から五十鈴川に沿って約800m続く鳥居前町です。江戸時代には御師の館が並び、「お伊勢参り」の参拝者で賑わいました。石畳の通りに切妻・妻入りの町家が並び、その中ほどには赤福が1993年に開いたおかげ横丁があり、伊勢路の町並みを再現した一角として人気を集めています。
【歴史】
おはらい町(おかげ横丁)の歩みは、伊勢神宮内宮の門前町として江戸時代に大きく開けたことに始まります。宇治橋前の通りには御師と呼ばれる神職の館が立ち並び、全国から訪れる参拝者に御祓いを授けたことから「おはらい町」の名が生まれました。数十年おきに爆発的に流行した「おかげ参り」では数百万人もの庶民が伊勢を目指し、町は旅籠や茶屋で大いに賑わいました。
【特徴】
おはらい町は宇治橋の前から五十鈴川に沿って北へ約800メートル続く鳥居前町で、石畳の通りの両側に切妻・妻入りの町家が並びます。伊勢市は1989年にまちなみ保全条例を定め、住民とともに伝統的な町並みを取り戻してきました。電線の地中化や石畳への舗装も進み、土産物店や食事処が軒を連ねる参道は、内宮への行き帰りに歩く参拝者でいつも賑わっています。
【見どころ】
通りの中ほどにあるおかげ横丁は、赤福が1993年に開いた一角で、江戸から明治にかけての伊勢路の建物を再現した町並みに五十余りの店が集まります。赤福本店では作りたての赤福餅をお茶とともに味わえ、太い麺にたまり醤油のタレを絡める伊勢うどんや、鰹の漬けをのせた手こね寿司も名物です。五十鈴川の川辺に下りてひと休みしながら、食べ歩きを楽しめます。
【トリビア】
おかげ横丁は、門前町の賑わいが薄れたことを憂えた赤福が、第61回神宮式年遷宮の年に私財を投じて開いたもので、名前は神宮の「おかげ」で商いが成り立つという感謝と「おかげ参り」の記憶に由来します。赤福は宝永4年(1707年)の創業と伝わるおはらい町の老舗です。毎月1日(1月を除く)の早朝には、赤福本店で季節の餅を出す「朔日餅」を求める行列ができます。
