【概要】
岐阜県白川村にある、日本初の大規模ロックフィルダム。「20世紀のピラミッド」とも称される。建設時に湖底に沈むはずだった2本の巨桜「荘川桜」の移植エピソードでも有名。電源開発(J-POWER)が管理。
【歴史】
御母衣ダム(みぼろダム)は岐阜県白川村にあるロックフィルダムで、庄川をせき止めて1961年に完成しました。日本で初めての本格的な大規模ロックフィルダムとして築かれ、当時は「東洋一」と称えられています。建設にともなって多くの集落が湖底に沈むことになり、水没する寺の境内にあった老木の桜を湖畔へ移し替えた「荘川桜」の物語は、今も語り継がれる名話となっています。
【特徴】
コンクリートを流し込むのではなく、粘土の芯を岩石で挟み込んで積み上げるロックフィル式のダムとしては、日本屈指の規模を誇ります。堤高131メートルの堰堤は間近で見上げると壮観で、岩を重ねた表面が幾何学的な模様を描いています。ダム湖の御母衣湖は季節によって深い青や緑に色を変え、周囲の山々を映し込んだ静かな水面が訪れる人を迎えてくれます。
【見どころ】
ダムサイトの「MIBOROダムサイドパーク」では、巨大なダムの構造や建設の歴史をわかりやすく学ぶことができます。最大の見どころは、湖畔に移し植えられた荘川桜です。水没するはずだった2本の巨木を大がかりな工事で救い出した奇跡の桜として知られ、毎年春には堂々と花を咲かせます。満開の桜とダム湖が並ぶ風景は、ここでしか出会えない春の絶景です。
【トリビア】
荘川桜の移植は、当時の電源開発総裁だった高碕達之助の「桜を救いたい」という強い思いによって実現しました。移植を指揮した造園家の苦心とともに、数々の物語や映像作品で語り継がれています。ダムカードも配布されており、ダム愛好家が訪れる場所のひとつです。近くには世界文化遺産に登録された白川郷の合掌造り集落があり、あわせて訪ねる人も多く見られます。

