【概要】
西海国立公園に位置し、佐世保港外から北へ25kmにわたり208の島々が点在する海域。リアス式海岸の複雑な地形と島々の緑、青い海のコントラストが美しく、特に夕景の名所として知られています。
【歴史】
九十九島は、長崎県佐世保市の沖合から北へおよそ25キロにわたって連なる島々です。海に沈んだ山地の谷筋が入り江となったリアス海岸の地形で、かつて山頂だった部分が島として海面に残りました。昭和30年(1955年)3月には、この一帯が国内で18番目の国立公園となる西海国立公園に指定され、海岸線の大半が自然のまま守られています。戦後の観光開発とともに、展望地や航路も整えられていきました。
【特徴】
島の数は208を数え、そのうち人が住むのは黒島や高島など4島だけで、大半は無人の小島や岩礁です。海域の広さに対する島の密度は日本一とも言われ、砂岩でできた島々にのった濃い緑が、複雑に入り組んだ入り江と重なって多島美をつくります。九十九島の名は数の多さを表す言い方で、実際の島の数とは関わりがありません。潮の流れに恵まれた海域で、真珠やカキの養殖が営まれてきた海でもあります。
【見どころ】
陸から眺めるなら、標高165メートルの展海峰が定番で、春は菜の花、秋はコスモスが斜面を彩ります。映画『ラストサムライ』の冒頭に映った眺めで知られる石岳展望台や、弓張岳展望台からの眺望も見事です。九十九島パールシーリゾートからは遊覧船パールクィーンが出航しており、島の間を抜ける船旅を楽しむことができます。併設の水族館では、この海に暮らすクラゲや魚たちに会えます。
【トリビア】
九十九島という名は、平戸藩主の松浦静山が、出羽国の象潟にあった九十九島にちなんで名づけたと伝わります。象潟の島々は地震による隆起で陸地になりましたが、こちらの島々は今も海に浮かんでいます。地元では9月19日を「九十九島の日」と定めており、夕日に染まる島影を目当てに、夕方の展望台は多くの人でにぎわいます。写真愛好家にとっても定番の被写体となっています。

