【概要】
伏見は京都市にある酒処で、「御香水」などの良質な伏流水に恵まれています。ミネラルバランスの良い中硬水で仕込まれる酒は、きめ細やかで口当たりの良い甘口の「女酒」と称され、灘の男酒としばしば対比されています。
【歴史】
伏見は京都府京都市伏見区にある酒造の町で、灘や西条と並ぶ日本三大酒処のひとつに数えられます。およそ400年前、桃山時代に豊臣秀吉が伏見城を築いたころから酒造りが発展しました。御香水と呼ばれる良質な伏流水に恵まれ、伏水という言葉が伏見という地名の由来になったとも言われます。今も月桂冠や黄桜など二十社ほどの蔵が操業を続けています。
【特徴】
伏見の酒は灘の男酒に対して「女酒」と呼ばれ、ミネラルをほどよく含む中硬水で仕込んだ、柔らかくきめ細やかな味わいが持ち味です。月桂冠や黄桜、宝酒造、玉乃光といった全国的な銘柄がそろっています。濠川沿いに酒蔵が並ぶ町並みは京都らしい情緒にあふれ、歩くだけでも気持ちのよい場所です。直売所では限定酒を買うことができ、酒蔵カフェでは酒粕を使ったスイーツも味わえます。
【見どころ】
月桂冠大倉記念館は伏見の酒造りの歴史を学べる博物館で、見学の最後には試飲とお土産が用意されています。黄桜カッパカントリーは河童をテーマにした施設で、地ビールも人気を集めています。十石舟は濠川を30分ほどかけて巡り、水面から酒蔵を眺める船旅は風情たっぷりです。坂本龍馬ゆかりの寺田屋など幕末の史跡も点在しています。
【トリビア】
伏見という地名は、豊かな地下水を表す伏水に由来するとされています。この水は桃山丘陵で長い年月をかけてろ過された伏流水で、硬度60〜80ほどの中硬水が発酵をおだやかに進めます。坂本龍馬が好んで飲んだ酒も伏見の酒だと言われ、寺田屋には今もゆかりの銘柄が置かれています。秋には各蔵の新酒を味わえる催しが開かれ、町全体が賑わいます。
