佐賀の三右衛門とは、有田焼の柿右衛門窯と今右衛門窯、唐津焼の中里太郎右衛門陶房という、当主が代々「右衛門」を名乗る三つの窯元を指す呼び名です。肥前の三右衛門とも呼ばれ、佐賀県立九州陶磁文化館の特別企画展「人間国宝と三右衛門」などで使われてきました。いずれも江戸時代から続く名門で、赤絵と色鍋島と古唐津という異なる系譜を今に伝えています。
A.柿右衛門窯は赤絵、今右衛門窯は色鍋島、中里太郎右衛門陶房は古唐津の系譜を今に伝えています。柿右衛門窯と今右衛門窯は有田焼、中里太郎右衛門陶房は唐津焼の窯元で、いずれも江戸時代から続く名門です。
A.濁手と呼ばれる温かみのある乳白色の素地に、赤を主調とした上絵具で花鳥や草花を描き、画面の多くを余白として残すのが特徴です。左右非対称の構図と細い輪郭線が生む軽やかさで知られ、器は長崎からヨーロッパへ渡り、ドイツのマイセンなどでも写されました。
A.はい、三つの窯元すべてから出ています。十四代酒井田柿右衛門が2001年に、十三代今泉今右衛門が1989年に、十四代今泉今右衛門が2014年に色絵磁器で認定され、十二代中里太郎右衛門は1976年に唐津焼の人間国宝に認定されました。
A.今右衛門窯を営む今泉家は、江戸時代に鍋島藩の御用赤絵屋として、将軍家への献上品であった色鍋島の上絵付けを担ってきた家柄です。廃藩置県の後も技法を守り続け、1976年には色鍋島今右衛門技術保存会が重要無形文化財の保持団体に認定されました。
A.三つの窯元はすべて佐賀県にあります。柿右衛門窯と今右衛門窯はともに有田町にあり直線距離で約3km、唐津市の中里太郎右衛門陶房とはどちらからも約30km離れています。