【概要】
旧大阪商科大学の流れを汲む大阪市立大学が、大阪府立大学と統合して発足。商都大阪の学術拠点として、旧制三商大の伝統を受け継ぎながら、新たな知の創造拠点として発展を続けています。
【歴史】
大阪公立大学の源流の一つである大阪市立大学は、1880年(明治13年)に設けられた大阪商業講習所に始まります。市立大阪商業学校、市立大阪高等商業学校を経て、1928年に市長・関一の主導で全国初の市立大学である大阪商科大学が誕生しました。1949年に新制の大阪市立大学となり、2022年4月に大阪府立大学と統合して現在の大阪公立大学が開学しました。
【特徴】
関一は大阪商科大学を「大都市に必要な精神文化の中心機関」と位置づけ、都市とともに歩む大学という理念は今も受け継がれています。旧三商大の中で唯一、国ではなく市が設立した大学という出自を持ち、商都大阪の実業界と密接に結びついてきました。統合後の大阪公立大学は12学部を擁する国内最大規模の公立大学で、商学部や経済学部が旧商大の伝統を担っています。
【見どころ】
大阪市住吉区の杉本キャンパスは、大阪商科大学のキャンパスとして1933年から35年にかけて整備されました。シンボルの1号館は1934年の竣工で、国の登録有形文化財に登録され、キャンパス全体が大阪市の「生きた建築ミュージアム・大阪セレクション」にも選ばれています。2025年9月には大阪城の東側に「知の森」をコンセプトとした森之宮キャンパスが開設され、新たな顔となりました。
【トリビア】
一橋大学、神戸大学、大阪公立大学の旧三商大の間では、戦前から続く伝統のスポーツ対抗戦「三商大戦」が行われており、各大学の運動部が持ち回りで競い合っています。また大阪商科大学は昭和初期、進歩的な学風から「商大事件」と呼ばれる思想弾圧を受けた歴史も持ちます。統合前の大阪市立大学は「市大(いちだい)」の愛称で親しまれ、その名は今も卒業生の間で生き続けています。

