【概要】
京都府出身の美人の総称。千年の古都としての歴史と文化に育まれた、上品で雅な雰囲気が特徴。着物文化や伝統的な立ち居振る舞い、京言葉がその魅力を引き立てる。京都の良質な水や食文化も美肌の要因と言われる。
【歴史】
京美人は、京都府京都市とその周辺に暮らす女性の美しさを指す言葉で、秋田美人や博多美人とともに日本三大美人に数えられます。京都は江戸時代まで千年にわたり都であり、全国から人と富、そして文化が集まる土地でした。とりわけ北前船が結んだ日本海航路を通じて日本海側から多くの女性が都へ移り住んだことが、京美人という呼び名を生んだ最も有力な背景と考えられています。
【特徴】
京美人を語るときによく使われるのが、京言葉の「はんなり」という表現です。上品で気品がありながら明るく華やかなさまを表す言葉で、もとは色合いについて使われ、「華あり」が語源とする説が有力とされています。京美人の魅力は顔立ちだけにとどまらず、やわらかな物腰や抑揚のある京言葉、茶道や華道で培われた所作までを含めた総合的なもので、控えめさのなかに芯の強さがあるとも評されます。
【見どころ】
京美人の美意識を今に伝えるのが、祇園甲部、祇園東、先斗町、宮川町、上七軒からなる京の五花街です。舞妓や芸妓は長い年月の修行を通して舞や唄、三味線、茶道や礼儀作法を身につけ、だらりの帯や白塗りの化粧とともに日本文化の粋を体現しています。春の都をどりをはじめ各花街が年に一度の公演を行い、京都を訪れる人が京美人の伝統に触れられる貴重な機会となっています。
【トリビア】
京美人の美しさは、京都の風土とも切り離せないものとして語られてきました。三方を山に囲まれた盆地は湿度が高く肌の乾燥を防ぐとされ、地下に豊かに蓄えられた良質な水は、豆腐や湯葉、和菓子といった繊細な食文化を支えています。着物文化や四季の年中行事が暮らしに深く根づき、街全体が長い年月をかけて美意識を育ててきた点も、京美人という言葉を支える見逃せない要素です。

