【概要】
霞ヶ浦は茨城県にある日本第2位の面積を誇る湖です。広大で平坦な湖面は「帆引き船」発祥の地としても知られ、筑波山を背景にした風景は絶景です。釣りやサイクリング、水上アクティビティも盛んで、首都圏からのアクセスも良い水郷エリアとして親しまれています。
【歴史】
霞ヶ浦は、かつて関東平野の東部へ深く入り込んでいた内海、香取海の名残と考えられています。流れ込む川が運ぶ土砂の堆積に加え、江戸時代の利根川東遷による流路の変化が重なり、海と切り離されて現在の湖の姿になりました。古代には水運の要衝として都と東国を結び、中世以降も舟運が盛んで、湖岸には港や河岸の町が数多く開かれ、江戸と東北を結ぶ物資輸送の道としても大いに栄えてきました。
【特徴】
霞ヶ浦は西浦や北浦などを合わせた面積が約二百二十平方キロメートルに達し、琵琶湖に次ぐ日本第二の広さを誇ります。平均水深は四メートルほどと非常に浅く、遠浅で穏やかな湖面がどこまでも広がるのが特徴です。かつては海とつながる汽水湖でしたが、河口の水門が整えられた現在はほぼ淡水となり、ワカサギやシラウオ、テナガエビなどの漁が今も続けられています。
【見どころ】
茨城県土浦市をはじめとする湖岸の各所からは、筑波山を背にした水辺の風景をゆったりと楽しめます。夏から秋にかけては白い帆を大きく張った帆引き船が湖上に姿を見せ、風をはらんで進む優美な姿が写真愛好家を引きつけます。湖岸を巡るつくば霞ヶ浦りんりんロードはナショナルサイクルルートに指定され、平坦で走りやすい道が長く続いています。冬には多くの渡り鳥が飛来し、バードウォッチングの場としても知られます。
【トリビア】
帆引き船は明治十三年(1880年)に折本良平が考案したと伝わる漁法で、風の力だけで網を引き、一人でも操業できる画期的な船でした。昭和四十年代にトロール漁へ移行していったん姿を消しましたが、現在は観光用として復活し、その技術は国の選択無形民俗文化財となっています。また周辺はレンコンの一大産地で、茨城県は全国の出荷量のおよそ半分を占めています。

