【概要】
福岡県福岡市(博多)出身の美人の総称。古くからアジアとの交流拠点として多様な血が混じり合ったことや、美容への関心の高さが理由とされる。明るく開放的な気質と、流行に敏感な都会的な華やかさを併せ持つと言われる。
【歴史】
博多美人は、福岡県福岡市とその周辺に暮らす女性を指す言葉です。博多は古代から大陸や朝鮮半島への玄関口として栄えた国際貿易都市であり、さまざまな土地の人々が行き交ってきました。そうした交流の歴史が多彩な顔立ちを生んだといわれています。江戸時代の中ごろには博多に芸妓が現れ、明治から大正にかけて最も栄えた時期には一時2000人を数えたと伝わり、華やかな花街文化が育まれました。
【特徴】
博多美人は、秋田美人の透けるような色白さや京美人の雅やかさとは対照的に、明るく社交的ではつらつとした魅力が特徴とされています。祭り好きで熱しやすい気質は「のぼせもん」と呼ばれ、博多祇園山笠の季節になると街全体が沸き立ちます。流行への感度が高く、はっきりとものを言う気風の良さも、博多の女性らしさとしてしばしば語られ、博多美人という言葉に彩りを添えてきました。
【見どころ】
博多美人を支えるものとして、美容への関心の高さがよく挙げられます。福岡市の中心部にあたる天神界隈は、女性一人あたりの美容室やネイルサロン、エステティックサロンの店舗数が全国有数といわれ、最新の流行が集まる街として知られています。また、鎌倉時代に伝わったとされる博多織や、優美な彩色の博多人形といった工芸にも、この地で磨かれてきた美意識が映し出されています。
【トリビア】
博多美人の美しさの理由として、しばしば食文化が話題にのぼります。コラーゲンを多く含むもつ鍋や水炊きは博多を代表する鍋料理で、長浜の屋台で味わうラーメンとともに全国に知られる存在です。ただし秋田美人、京美人、博多美人という日本三大美人の組み合わせに学術的な根拠はなく、花街の繁栄や人の往来が生んだ通称と考えられており、博多美人もその一つに数えられています。

