千年の都・京都で長年にわたり宮廷文化や寺院の精進料理とともに洗練され、発展を遂げてきた3つの伝統的な京漬物シリーズです。聖護院かぶを極薄に削って昆布と漬け込む上品な千枚漬け、上賀茂の社家町で伝承されてきた独特の酸味が癖になるすぐき漬け、そして大原の里で赤紫蘇と茄子を乳酸発酵させたしば漬けの3つが、京の食卓を代表する名品として愛されています。
A.千枚漬けは聖護院かぶを極薄に削り、利尻昆布やみりん、酢とともに漬けた上品でまろやかな酸味の漬物です。すぐき漬けはすぐき菜を塩のみで漬けて室で発酵させ、強く深い酸味を持ちます。しば漬けは赤紫蘇と茄子や茗荷を塩だけで漬け、鮮やかな紫色と爽やかな酸味に仕上げます。
A.千枚漬けは毎年11月頃の初冬になると老舗漬物店の店頭に樽が並び、京の冬の風物詩とされます。すぐき漬けは12月の寒さが厳しくなる時期に、上賀茂ですぐき菜を洗って干す作業が見られます。しば漬けに使う大原の赤紫蘇は、6月下旬から7月の初夏に里山を赤紫色に染めます。
A.平家滅亡後に大原の寂光院へ隠棲した建礼門院(平徳子)に、里の民が赤紫蘇と夏野菜の塩漬けを献上したところ、その美しい紫色と美味しさに感動して「紫葉漬」と名付けたという伝説が残っています。
A.老舗「大藤」の初代・大黒屋藤三郎が、御所の大膳寮で賄方を務めた経験をもとに考案し、慶応元年(1865年)に売り出したのが起源とされています。名前は、樽の中に薄く切った聖護院かぶを千枚以上も重ねて漬け込む様子から付けられたと言い伝えられています。
A.すぐき漬けは京都市北区上賀茂の社家町、しば漬けは京都市左京区の大原の里で作られ、千枚漬けは中京区などの老舗漬物店が受け継いでいます。直線距離で千枚漬けとすぐき漬けは約6km、千枚漬けとしば漬けは約14km、すぐき漬けとしば漬けは約10km離れています。