【概要】
三春滝桜は、推定樹齢1000年を超えるベニシダレザクラの巨木です。四方に広げた枝から薄紅色の花が流れ落ちる滝のように咲き誇る姿は圧巻です。日本五大桜の筆頭にも数えられ、国の天然記念物に指定されています。
【歴史】
三春滝桜は福島県三春町にあるエドヒガン系のベニシダレザクラで、推定樹齢は1000年を超えるとされる巨木です。江戸時代には三春藩主が「お上の桜」として大切に保護し、藩士が花見に訪れた記録も残っています。1922年10月には、山高神代桜、根尾谷淡墨桜とともに、桜としては初めて国の天然記念物に指定され、日本三大桜の筆頭に数えられるようになりました。日本五大桜の一つでもあります。
【特徴】
樹高は約13.5メートル、根回りは約11.3メートル、枝張りは東西約25メートル、南北約20メートルにも達し、一本桜としては国内最大級の規模を誇ります。四方へ伸びた太い枝から薄紅色の小さな花が無数に垂れ下がり、その姿が滝の流れ落ちるように見えることから「滝桜」の名が付いたと伝わります。花期には枝先まで淡く染まり、遠くから眺めても一本とは思えない存在感があります。
【見どころ】
見頃は例年四月中旬で、開花の時期には全国から三十万人前後の花見客が訪れます。夜間にはライトアップが行われ、闇に浮かび上がる花のかたまりは昼とはまったく異なる妖艶な表情を見せてくれます。周囲の丘の斜面には菜の花が植えられており、桜の淡い紅色と菜の花の黄色が織りなす色彩の対比も大きな見どころです。周囲には遊歩道が整備されており、角度を変えながら一周して眺めることができます。
【トリビア】
2011年の東日本大震災の後も変わらず花を咲かせ、復興を象徴する存在として語られてきました。樹勢の衰えを防ぐために土壌の改良や支柱の設置といった保護が続けられており、観桜期に集められる協力金が管理費に充てられています。接ぎ木で育てられた子孫の木も各地に植えられ、その血筋は静かに広がっています。日本を代表する桜の名木として、開花の便りは毎年全国へ伝えられています。
